よく使う電子部品の読み方〜電子工作入門〜

 

よく使う電子部品の読み方〜電子工作入門〜
よく使う電子部品の読み方〜電子工作入門〜

この記事では、電子工作でよく使う電子部品の読み方をまとめてみました。抵抗や可変抵抗、コンデンサなどよく使う電子部品をはじめ、トランジスタやFET、オペアンプといったちょっとマニアックなものまで紹介します。

▼ お急ぎの方は、目次を活用して必要なところだけご参照ください。

電子工作にオススメな書籍

はじめに、電子工作初心者の方にオススメな書籍を紹介しておきます。

▼ こちらの「電気実用講座」という大塚明先生が書いた本です。

電子工作の本のほとんどは、理屈をはぶいた組み立てるだけのプラモデルのような内容だったり、逆に電子回路だけの超難解な専門書だったりします。電子工作初心者だけでなく中級者へステップアップするための良い塩梅の本がなかなか存在しません。

そんな中「電気実用講座」では、実際に電子工作をやるときに役立つことだけでなく、なぜそうなるのかという理屈をわかりやすくていねいに学べます。初心者だけでなく、中級者へ確実にステップアップできる内容となってます。

元文系の著者が書いたとのことなので、中学生の数学ができれば理解できるはず。あとは、あなたがどれだけ電子工作に興味があるかしだいで読みすすめられるでしょう。もし、電子工作が大好きだというのであればぜひこの書籍をいちど通ってほしいです。自分もこの本なくしては、電子工作を続けてなかったかもしれないほど影響を受けた書籍でした。

ただ残念なことに、書籍は廃盤となってしまい、Amazonで買うと値段が高いです。それでも買う価値はあると思いますので、ご参考になさってみてください。

抵抗値(カラーコード)の読み方

抵抗器についてる色の線は、カラーコードと呼ばれます。カラーコードを読むことで抵抗値が分かるようになっています。

抵抗値の読み方、カラーコード表
抵抗値の読み方、カラーコード表

カラーコードの本数によって読み方がすこし違います。こちらをご参考になさってみてください。

5本線の場合

金属皮膜抵抗器(きんぴ)は高精度抵抗器です。そのためカラーコードが5本線で表記されます。精度が1%以内ですので、精度カラーコードは茶色になります。また、左から3本までのカラーコードが実数になります。そして、左から4番目のカラーコードが乗数となります。

先ほどの図のカラーコード「黄紫黒赤茶」は、次の抵抗値となります。

$$ 470 \times 10^2 = 47k[Ω] (1\%) $$

4本線の場合

一方で、もっともよく使われる炭素皮膜抵抗器では、カラーコードが4本線なのが一般的です。精度は5%以内のため、精度カラーコードが金色となります。左から2本が実数で、3番目が乗数になります。

たとえば、カラーコードが「茶灰橙金」の場合、次の抵抗値となります。

$$ 18 \times 10^3 = 18k[Ω] (5\%)$$

▼ 抵抗についてさらに詳しくなりたい方は、こちらの記事もあわせてご参考になさってみてください。

コンデンサの容量の読み方

次にコンデンサの容量の読み方を解説します。

セラミックコンデンサやフィルムコンデンサなどでは、コンデンサ容量が一般的に3桁の数字で表されています。

よく使われる単位

日本では、コンデンサの容量を表す単位に「μ(マイクロ)」や「p(ピコ)」がよく使われます。一方で、海外の電子回路ではn(ナノ)がよく登場します。それぞれ次のような関係になりますので、注意しましょう。

$$1μF = 10^{-6}F$$

$$1nF = 10^{-9}F$$

$$1pF = 10^{-12}F$$

$$0.001μF = 1000pF$$

$$1nF = 1000pF$$

容量の読み方

コンデンサの容量の読み方
コンデンサの容量の読み方

図のように、3桁の数字の左側から2つの数字が実数となり、最後の数字が10pFの乗数になります。たとえば473のコンデンサの場合、次のようになります。

$$ 47 \times 10^3[pF] = 0.047[μF] $$

精度はJ、K、Mでそれぞれ、5%、10%、20%以内の精度となります。抵抗器に比べるとコンデンサの精度はだいぶ低いです。また、温度によっても静電容量が変化します。

定格電圧(耐圧)のはなし

コンデンサの定格電圧(耐圧)はぜったいに守らなければなりません。さまざまな電子工作の本で、定格電圧を超えたときのコンデンサの危険性が言及されています。

なんと「定格電圧を超える電圧を掛けてしまうと、コンデンサがロケットのように噴射して天井に突き刺さった」というような話をききます。もし、目に当たったら失明しかねない大事故につながります。

とくに、電解コンデンサのような静電容量の大きなコンデンサは注意します。定格電圧を守ることはもちろん、極性がある場合はプラス・マイナスを間違えないように注意してください。

また、耐圧が大きくなるほどコンデンサのサイズは大きくなる傾向があります。

耐圧の選び方として、電源電圧の2倍以上であればまず問題ないでしょう。ギリギリの耐圧を使うのはオススメしません。

コンデンサの選び方

10μ以上であれば電解コンデンサ、それ以下ならば積層セラミック・セラミック・フィルムコンデンサを使うことが多いです。

電解コンデンサには、ふつう極性があります。どちらがプラスかマイナスになるかわからないような回路に使う場合は、無極性のコンデンサを使います。

コンデンサによっては温度特性の悪いものがあります。オーディオアンプのような発熱しやすい回路でつかう場合は注意が必要です。エフェクタ回路なら、それほど気にする必要はないでしょう。

コンデンサの選び方の目安として、一般的な電子工作用途なら、100pF以下ではセラミックコンデンサ、100pF〜10uFならマイラ(フィルム)コンデンサ、10uF以上なら電解コンデンサを使うと良いでしょう。コンデンサが大きくならず、値段も手頃な価格で入手できます。

その他にも、タンタルコンデンサがありますが、これは漏れ電流が低いのが特徴です。

コンデンサと音質

コンデンサの役割は回路によってさまざまです。オーディオの世界では、よく、音質を良くするために超高級なコンデンサに改造する方がいらっしゃいます。また、音質の向上を狙って、全段のカップリングコンデンサをなくしたオーディオアンプも存在します。

▼ 電子部品による性能や音質のちがいは、こちらの大塚明先生の本にくわしく書かれています。ぜひ、ご参考になさってみてください。

可変抵抗器の読み方

ここでは電子工作でよく使われる可変抵抗器の読み方を説明します。

可変抵抗器の番号

2連可変抵抗の番号
2連可変抵抗の番号

一般的な可変抵抗器には、単連と2連があります。どちらも、図のように左から1番、2番、3番の数字が割り当てられています。ボリュームを時計回りに回すと、2番が3番へ近づき、回し切るとショートするようになってます。

カーブの話

可変抵抗器には、ノブを回す量と抵抗値の変化量を表す「カーブ」の表記があります。よく使われるのに、AカーブやBカーブがあります。

Aカーブは、対数的に抵抗値が変化します。これは人間の聴覚に合わせたもので、オーディオアンプのボリュームなどに使われます。

Bカーブは、ボリュームの回転量と抵抗値が直線的(リニア)に変化します。もっともよく使われるカーブです。どちらを使うか迷ったら、とりあえずBカーブを選んでおきましょう。

可変抵抗の選び方

よく使われるカーボン型の可変抵抗器は、1つ数百円程度でとても低価格です。ただし、長年使用しているとガリノイズが発生しやすくなります。湿気など、外部影響を受けやすです。

そこで、オーディオのボリュームや、ギターなどのボリュームには、ある程度お金をかけて高品質な可変抵抗器を選びましょう。

さらに、高級アンプにつかうボリュームなら、アッテネータを自作するのがオススメです。

オペアンプの読み方

こちらは、エフェクタ回路などでよく使う、8ピン端子のオペアンプの回路図です。シングルオペアンプとデュアルオペアンプで配線がちがってきます。

オペアンプの読み方
オペアンプの読み方

たとえばよく使う、NJM4558、TL072、NJM5532では、端子の役割はどれも同じになります。ですから、回路によってはオペアンプを入れ替えることが可能です。

ただし、NJM5532の入力インピーダンスは、NJM4558やTL072と比べるとかなり低いので注意します。ここら辺のことを詳しく知りたいばあいは、こちらの記事をご参考になさってみてください。

また、それぞれのオペアンプの音質を比較した記事も書きました。合わせてご参考になさってみてください。

▼ 本格的にオペアンプ回路について学びたい方は、こちらの本がオススメです。少し古い本ではありますが、オペアンプの使い方が一通り学べるバイブルのような書籍です。

トランジスタの読み方

ここではよく使うバイポーラトランジスタについて説明します。

バイポーラトランジスタは、BJT(Bipolar junction transistor)と呼ばれることがあります。

端子の読み方

トランジスタの読み方
トランジスタの読み方

端子の役割は、図のように左からE(エミッタ)、C(コレクタ)、B(ベース)となっています。

ただし、バイポーラトランジスタにはNPNとPNPがあり、電圧のかける方向が違ってくるので注意しましょう。

▼ NPNなら2SC1815、PNPなら2SA1015のトランジスタが有名です。

hfe(電流増幅率)

トランジスタには、hfe(電流増幅率)というものがあります。hfeによって、トランジスタは次のランクで区分されます。

ランクhfe
O70〜140
Y120〜240
GR200〜400
BL350〜700

▼ hfeについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参考になさってみてください。

▼ また、hfeの測定はテスタがあると便利です。

▼ トランジスタについて詳しく学びたい方は、こちらの書籍がオススメです。

FETの読み方

FETは、Field effect transistorの略です。電界効果トランジスタとも呼ばれます。

バイポーラトランジスタと違い、入力インピーダンスを高くできるのが特徴です。このため、ハイインピーダンスなギターなどの楽器のバッファ回路として重宝されます。

FETの端子の読み方

FETは、端子の並び方に統一がないので注意してください!こちらの図は、2SK30Aの端子の読み方になります。

端子の読み方(2SK30A)
端子の読み方(2SK30A)

2SK30Aの他に、私がよく使う2SK303や2SK369の端子の割り当てを紹介しておきます。端子の配置はちがいますが、性能的にはどれも代替が可能です。

FET端子1端子2端子3
2SK30ASGD
2SK303GSD
2SK369DGS

その他のFET

ドレインとソースは、どちらの方向から電圧をかけても大丈夫で、入れ替えが可能です。ただし、MOS-FETではいけません。

また、FETにはNチャネル、Pチャネルがあるので注意しましょう。ここで紹介したFETはどれもNチャネルです。

ステレオミニジャックの読み方

ステレオミニのジャックの読み方を説明します。

ステレオミニジャックの読み方
ステレオミニジャックの読み方

一般に普及しているのは3.5mmのステレオミニジャックです。図のように、チップ(Tip)、リング(Ring)、スリーブ(Sleeve)が割り当てられています。ステレオオーディオなどで使う場合は、チップがL、リングがR、スリーブがGNDへ接続されます。

また、スマホなどで使われる4極のステレオミニもあります。4極の場合は、CTIA規格やOMTP規格が混在しているため注意が必要です。AndroidやiPhoneによっては、そのまま入れ替えできません。

▼ 詳しくは、こちらの記事をご参考になさってみてください。

▼ ちなみにステレオミニジャックは、こちらのモジュラーエフェクタ(モジュラーシンセ)でよく使っています。

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