100均コンセントと300円トライアック調光器を合体させてスピードコントローラーの製作
300円のトライアック調光器と100均コンセントを合体させてみました!この記事ではその制作の様子と、トライアック調光器の使い方をご紹介いたします。AC100Vの家庭用電源をAC0VからAC100まで可変できるようになります。調光器は安く売られてますが、ご紹介するトライアック調光器は1000W以上の大電力にも対応してます。しかも制作費はワンコインでお財布にも優しいです。
つかうもの
はじめに使うものをご紹介いたします。
調光器
1つ数百円で買えるこちらの調光器モジュールを使用しました。
商品名にはサイリスターと書かれてますが、実際はトライアック(BTA16-600B)のようです。調整次第でAC100Vの電圧をAC0VからAC100Vの間で可変が可能です。よってフィラメントやハロゲン電球、ドリルなどのACモーター、ハンダゴテ、ヒーターといったもへのコントロールが可能になります。ただし、LED電球のような内部に電源回路が入っているものは調光できませんのでお気をつけください。
上記商品は2000Wまで電力に耐えられると書かれてますが、実際のところはどうか分かりません。省電力で良ければ下記のような商品が安く売られてますので、わざわざ自作する必要もないです。
3Dプリンタ
今回は調光器のケースを、3Dプリンタで制作してみました。調光器は発熱することを考えてABS樹脂を使いました。
▼ こちらのケースはThingiverseからダウンロードいただけます。
ABS樹脂は沸騰したお湯でも溶けない!?ABS vs PLA耐熱性の比較実験 で紹介しましたが、ABSは沸騰したお湯の中でも耐えられるので使いやすいです。ただし、ABSフィラメントでの印刷は温度管理が難しく、エンクロージャーが必要になります。
▼ 参考として私が使っている3Dプリンタと備品をご紹介します。
写真は撮影ボックスを使って撮影してます。
その他工具など
そのほかに、次の工具などが必要になります。
- 100均のスイッチ付きコンセント
- 60Wのはんだゴテ
- はんだ
- 裸圧着端子
- 圧着ペンチ
- ACケーブル
トライアック調光器の使い方
トライアック調光器の使い方を簡単に解説いたします。
調光器基板の端子の説明
下の写真の通り、調光器の基板にはIN~N、IN~L、OUT~L、OUT~Nの文字が印刷されてます。
N(ニュートラル)は接地側(GND)で、L(ライブ)が非接地側(AC100V)の意味です。ただし極性関係なく動かすことは可能です。家庭用コンセントの極性に関して詳しくは、下記の記事をご覧ください。
はじめは、、コンセントケーブルをそれぞれの端子に繋いで4線使ってました。しかし実はIN~NとOUT~Nは短絡されているため、ケーブルの片側だけがIN~LとOUT~Lに通れば良いことが分かりました。
なのでIN~LをAC100V側に、OUT~Lを負荷側に繋がるように配線します。
ちなみにトライアックに付けられている放熱器は、電気的にはどこにも接続されてませんでした。
電圧の可変範囲の調整
この調光器はそのままだとボリュームを回しても電圧が変化しません。基板上に配置されているアジャスト抵抗を回して調節する必要があります。
そのやり方は、まず負荷をつなぎます。負荷の両端の電圧を測れるようにテスターを配線します。メインのボリュームの位置を中央にします。この時、AC100V電圧をかけながら、負荷の両端つまり出力が50Vになるようにアジャスト抵抗を反時計回りに回します。
これで0Vから100Vまで出力を変化させることが可能になります。
トライアック調光器の制作の様子
実際に作っている様子をご紹介します。細かい説明は難しいので写真だけですが、やり方は想像できるはずです。入力と出力の配線間違いをしないように気をつけてください。
ちなみにAmazonの口コミに書かれていましたが、この調光器はダイヤルを右側にいっぱいにまわしてからスイッチを入れないと壊れることがあるみたいです。
トライアック調光器の制作の動画
動画はYouTubeの アイデアノート channel で公開中です。