ABS樹脂は沸騰したお湯でも溶けない!?ABS vs PLA耐熱性の比較実験
3Dプリンターを使ったABS樹脂の印刷物を沸騰したお湯の中に入れると、溶けるのか、または変形するのかどうかを知りたくて実験してみました!PLAフィラメントの作品も同様にして耐熱実験してみました。
つかうもの
この記事でつかうものをご紹介いたします。
フィラメント
ABSフィラメントはこちらのものを使いました。
PLAフィラメントはこちらのものを使いました。
3Dプリンタ
私が使っている3DプリンタはEnder3 V2です。磁気で取り外しがラクなビルドプレートへ変更してます。また、滑らかなローラーの上にフィラメントを置くと驚くほど送り出しがスムーズになり、フィラメントが絡まることも印刷に失敗することもなくなりました。
エンクロージャー
ABS樹脂で印刷するには周囲の温度管理が難しく、エンクロージャーなしでは上手に印刷できません。Ender3 V2が丸ごと入るエンクロージャーをAmazonで購入しました。3Dプリンタ内の温度を高く維持でき、ABSがおどろくほどキレイに印刷できるようになりましたよ!
ABS vs PLA耐熱性の比較実験
それではさっそく、ABS vs PLA耐熱性を比較した実験の様子をご紹介いたします。
ABS樹脂を沸騰したお湯に1分浸ける
PLA樹脂を沸騰したお湯に1分浸ける
ABSとPLAの結果を比較
PLA樹脂ではご覧の通り変形してしまいますが、ABS樹脂で印刷したものは100℃の温度でも耐えられることが分かりました!また、茹で上がったばかりのPLAの方はブヨブヨして柔らかいです。時間が経って冷めるとまた硬くなります。ABSの方は、茹で上がり時も硬いままでした。
リサーチしたところ、ABS樹脂とPLA樹脂の耐熱温度は次のとおりです。
項目 | 耐熱温度 |
---|---|
ABS樹脂 | 70℃~110℃ |
PLA樹脂 | 60℃前後 |
今回使ったフィラメントは100℃の温度に耐えられました。フィラメントによっては耐熱温度に違いがありますのでご注意ください。
ABS樹脂は料理道具に使える!
さて、私は今までPLA樹脂を使ってこれらの料理道具を作ってきました。
しかし、PLA樹脂で印刷したものは、ちょっとしたお湯でも変形してしまいダメになってしまいます。しかしABS樹脂が100℃のお湯まであえられるのであれば、作れるものの幅が一気に広がりますね!そんな訳で、これからも色々作ってこのサイトでまた紹介します!
ABS樹脂は耐熱性に優れているだけでなく、アセトン蒸しと言って薬剤を使って積層跡を消すことができます。
ABS vs PLA耐熱性の比較実験の動画
動画はYouTubeの アイデアノート channel で公開中です。