クロスバイクをシングルスピード化!シンプルな走りで80kmも楽々完走
ピストバイクとは無縁だった私が、シングルスピードというシンプルな世界に興味を持った。調べていくうちに、その無駄を削ぎ落とした考え方に惹かれたのだ。以前の クロスバイクの軽量化10kg台→8kg台 の流れもあり、挑戦する価値は十分にあると感じた。
シングルスピード化の手順
私が行った作業は以下の通り。
- フロントギアをシングルギアへ交換
- リアのカセットスプロケットを外し、スペーサーとコグを取り付ける
- リアディレイラーを外し、チェーンテンショナーを装着
- シフトレバーを取り外し、ブレーキレバーのみの構成に
- チェーンを1/8へ変更
各パーツの交換方法については、サイクルベースあさひのサイトやYouTube動画が非常に参考になった。
ここでは全体の流れを説明し、細かな交換手順は省略する。
フロントギアをシングルギアへ交換
以前の軽量化時にフロントシングル化は済ませていたが、今回は36Tから38Tへ変更。3枚歯が1枚歯になるだけでなく、冗長なチェーンガイドも取り払ったのでかなりの軽量化になっている。
リアのカセットスプロケットを外し、スペーサーとコグを取り付ける
10年間交換せず使い続けた9Sカセットスプロケット(342g)とついにお別れ。
シングルスピードでは、リアのギアを「コグ」と呼ぶ。コグとスペーサーを取り付けることで、シングルスピード仕様に変えられる。フロントとリアのギア比を考慮し、17Tを選択。
フロント38T × リア17T → ギア比 2.235
チェーンを1/8へ変更
コグの歯が分厚いため、9Sチェーンではフィットしない。シングルスピードで一般的な1/8幅のチェーンへ交換。
リアディレイラーを外し、チェーンテンショナーを装着
ディレイラーを外した後、チェーンテンショナーを取り付けることで、チェーンの張りを適切に保つ。
ディレイラー:290g → チェーンテンショナー:64g
この変更により、重量も大幅に軽減。
チェーンラインをまっすぐにするコツ
チェーンラインをまっすぐに調整するには、スペーサーを入れ替えながらコグの位置を微調整することが重要だ。目視でチェーンの一直線を確認しつつ、クランクを回転させて異音が出ないポイントを探る。また、チェーンテンショナーのプーリーは横方向に移動できるため、適切な位置に調整するとよりスムーズな駆動が得られる。
長距離ライドも快適
シングルスピード化したクロスバイクで、多摩湖まで80kmライドを実施。
80kmを走破してみて思ったのは、「そもそも多段ギアは本当に必要なのか?」 ということ。ギア操作の手間がない分、頭を使わずに済み、精神的にも疲れにくい。
また、次のような基本要素もかなり大事。
- 交通量の少ない時間帯を選ぶ
- 走りやすいルートを選定
- 車体の軽量化
- 余計な荷物を持たない
- 追い風や気温の影響
これらの要素が組み合わさり、ギアを変えなくても快適に走ることができた。
▼ シングルスピードはなぜ疲れにくいのか考えてみたので参考に。
クロスバイクのシングルスピード化をすすめる理由
もし、
- 使い古したクロスバイクを持っている
- シングルスピードに興味がある
- 固定ギアにはこだわらない
のであれば、ぜひシングルスピード化を試してほしい。
新しいピストバイクを買うよりも、今のクロスバイクをカスタムする方が費用対効果が高い。さらに、パーツ交換の経験が積めるため、自転車の構造理解が深まり、今後のバイク選びにも役立つ。
また、アップグレードしたパーツは次の自転車にも流用可能だ。サドルやハンドル、ペダルなどは特に長く使える。安価なバイクを買っても、結局パーツのグレードアップが必要になることを考えれば、今ある自転車を突き詰める方が賢明かもしれない。
自転車のカスタムを通じて、自分のスタイルを見つける。その過程が、シングルスピード化の最大の魅力なのかもしれない。