クロスバイクの軽量化10kg台→8kg台【TREK FX7.4】

今まで自転車の軽量化に興味はなかったのだが、先日鎌倉へサイクリングして輪行した時に車体の重さに煩わしさを感じた。また最近、登山を趣味にするようになったので、重量による安全性、快適さを実感しており、重さにシビアなマインドになったのかもしれない。10年来乗ってきたTREK FX7.4をオーバーホールするとともに軽量化を目指してみた。

TREK FX7.4 の重さは公称 10.55 kg だが、ところどころパーツが異なるので重さは違多異なる。軽量化前は10.25 kgほとの重量になる。これを今回の軽量化で、9kg台を下回って8.93kgの8kg台へ突入できたのでご紹介する。

ペダルを三ヶ島ペダルガンマから交換(-243g)

MKS GAMMA
MKS GAMMA
MicrOHERO M86CTi
MicrOHERO M86CTi

モデル名重量
三ヶ島ペダル GAMMA453g
MicrOHERO M86CTi210g

重量に無頓着だった頃、漕ぎやすさを優先で買った三ヶ島ペダルのガンマだが、453gもある。輪行するときにペダルを外すのだが、その時にペダルの重さが気になった。そこで、フラットペダルの中でも上位を争うであろう軽量なものに変えてみた。私は足幅が広いので、密着感のあるペダル幅が広めのものを選んだ。踏み心地はガンマと大差なく、軽量化だけできた感じがする。とても良い選択となった。

MKSほどクルクル空回りはしないが、それなりにクルクル回って好感触。

サドル周りの軽量化(-224g)

サドルをTIOGAへ交換(-93g)

Bontrager H1
Bontrager H1
TIOGA スパイダーツインテール2
TIOGA スパイダーツインテール2
ゴムパッドを外せばさらに軽量化が可能
ゴムパッドを外せばさらに軽量化が可能

モデル名重量
Bontrager H1307g
TIOGA スパイダーツインテール2214g

TIOGAブランドだけあって、申し分ない完成度。軽さだけでなく見た目も美しい。カーボン製なのでお尻が滑るのと、振動が直接伝わるため痛い。それらを軽減できる滑り止めのゴムパッドが付属している。レーサーパンツを履く人であれば、ゴムパッドが不要となりさらに軽量化できるかもしれない。

シートポストをカーボンへ交換 ※難あり(-131g)

Bontrager Nebula
Bontrager Nebula
ROADNADO フルカーボン
ROADNADO フルカーボン

モデル名重量
Bontrager Nebula321g
ROADNADO フルカーボン190g

シートポストをカーボン製にして軽量化。サドル接続部分の駒がなにげに重いので軽そうなものを選んだ。サイズは27.2x350mm。シートポストがかなり長いので、サドル高さがある程度決まっている以上、不要な部分はカットする予定。

※ ネジが締め付けづらい

実際に製品を購入してみて、難があった。一つ目は、シートポストの締め付けネジが上下にひとつずつ付いていること。そのため、上側を固定するにはサドル中央に穴が開いていないとネジを閉められない。幸い、サドルに穴が開いてので取り付けることができたが、サドル穴からネジが届く範囲でしか前後の位置を変えることができない。つまり、下の写真よりもっと後ろには、サドル位置をずらすことができないのだ。個人的には問題なかったが、購入する際には要注意だ。

※ シートポストがすべってずれる

二つ目は、カーボン製のシートポストの根本部分が固定がしずらいこと。ネジを締め付けすぎるとカーボンが破損するので、適度に締め付けなければならない。しかしそれだと滑る。よってカーボンパーツを滑りにくくするジェルを購入することになる。

こちらはザラザラの砂のようなものが混ざっていて摩擦力を高めてくれるジェルだ。効果てき面で、サドルずれてしまうトラブルがなくなった。

タイヤ周りの軽量化(-258g)

ホイールをシマノ WH-R501 へ交換 ※難あり(-190g)

フロントのホイールは問題なく交換できたのだが、リアは要注意だ。というのもリアの軸間が130mm用であり、私のTREK FX7.4が135mmだからだ。この問題に対処するため、ハブの一部を以前のホイールのものを使うことでなんとか解決できた。

モデル名重量
元の前輪ホイール980g
元の後輪ホイール1.21kg
前輪 WH-R501880g
後輪 WH-R5011.12kg

後輪は、スプロケットを外した状態の重さなので、スプロケットの重さ344gがこれに加わる。さらにクイックレリーズも重量には含めていないため、前後で合わせて157gが加わる。そして、タイヤ(コンチネンタル)が280g x 2、チューブが50g x 2、合計660gが加わる。計算してみるとタイヤだけで3.16kgと結構重い。

さらに軽量なタイヤ(200g x 2)、チューブ(36g x 2)、クイックレリーズ(114g)の軽量なものに変えれば、200g程度の軽量化は可能。

クイックレリーズを交換(-68g)

バンドルのクイックレリーズ
バンドルのクイックレリーズ
TIOGAのクイックレリーズ
TIOGAのクイックレリーズ

モデル名重量
元のクイックレリーズ182g
TIOGA Forged114g

クイックレリーズも軽量化においてバカにできない。デフォルトのものは結構重く182gもある。これをTIOGAのクイックレリーズに変えることで68gも軽量化できた。 ホイールと同様、リアの車軸幅を間違えないように注意だ。私はTREK FX 7.4 に取り付けられる135mmを選んだ。

ハンドル周りの軽量化(-244g)

グリップをERGON GP2から交換(-131g)

ERGON GP2
ERGON GP2
KCNC EVA
KCNC EVA
バーエンドキャップ
バーエンドキャップ

モデル名重量
ERGON GP2213g
KCNC EVA55g
PRO ハンドルバーエンドプラグ24g

ERGON GP2を使っていたが、特徴であるバーエンドバーを握ることはあまりないことに気づく。車の走る公道や人が行き交う場所などでは、ブレーキに手を回せづらいためバーエンドバーを持つのは怖い。荒川サイクリングロードで長距離ライドをする時なら、バーエンドバーで疲れを分散させるのに有効活用できそうだが、そんな機会も少ない。よってバーエンドバーは不要と判断し、思いっきり軽いスポンジ製のグリップへと交換。

こちらのグリップの注意点としては、締め付けの六角レンチが2.5mmとあまり使わない口径であること。

もう一つの難点としてはバーエンドキャップがきつくて入りにくいことだ。無理やり入れたら壊れてしまった。よってキャップは別途用意することになる。

バーエンドキャップの24gを足して新しいグリップの重さは79g。それでも元のグリップ重量の半分以上、131gもの軽量化に成功した。

ハンドルバーをカーボン製に変更(-86g)

アルミ製ハンドルバー
アルミ製ハンドルバー
カーボン製ハンドルバー
カーボン製ハンドルバー

モデル名重量
元のハンドル163g
RXL SL カーボンハンドル77g

カーボン製のフラットハンドルへ変更したら、グッと軽量化できる。その重量は元のハンドルバーの半分以下だ。また、元々のハンドルの取り付け部太さが31.8mmだったのを、25.4mmのものへ変更した。25.4mmの方がワイド幅狭い商品が多いし、その分軽い。元々のハンドルも500mm程度に自分でカットしていたので、480mmを選んだ。

ハンドルバーを31.8mmから25.4mmへ変更した結果、当然ステムがゆるくてそのままでは固定できない。そこでスペーサーを入れる手もあるのだが、せっかくの軽量化で余計なものを増やしたくないため、ステムも25.4mm対応のものに交換した。

ステムを31.8mmから25.4mmへ交換(-27g)

バンドルのステム
バンドルのステム
新しいステム
新しいステム

モデル名重量
元のステム192g
PANTHER ステム アルミ6061165g

ステムそれなりの剛性が必要のためか選択肢が限られている。長さを短くすればその分軽量にはなるだろうが、姿勢に関わるものなのであまり短くはできない。元のステムと同様の長さの110mmのものへ交換した。多少軽量化はできている。目的は口径を31.8mmから25.4mmへ変更することなのでこれでよし。

フロントギアのシングル化(-574g)

フロントギアのシングル化
フロントギアのシングル化

軽量化の案はまだまだ続く。次はフロントギアを3速から1速のシングルに変更してみた。フロントの最小ギアは、よっぽどの坂道でない限り滅多に使うことはない。登れない時は諦めて歩くことに割り切れば、最小ギアは省略できる。また最大ギアだが、私はスピードを出して飛ばすタイプでもなく、1日に長距離ライドを目指すでもないタイプだ。長くてもせいぜい100km台の走行。ギアをマックスにして走行することも滅多にないし、重くて疲れるのでやりたくない。だから、フロントの最大ギアも必要ないと判断し、省略することにする。結果、中間ギアの36T一枚だけで事足りることになり、ギアチェンジの必要がなくなる。そのことにより、フロントのギアチェンジに必要だったディレイラーやシフトレバーなどの部品をごっそりと外せることになり、大幅な軽量化が見込める。

古いフロントギアシステム 1.31kg
古いフロントギアシステム 1.31kg
ちなみに、フロントギア3枚とギアガード、クランク、シフトレバーの一式の重量を測ったところ、1.31kgあった。これらが新しいクランク(648g)とブレーキレバー(88g)に置き換わるので、574gもの軽量化となった。

クランクの交換(-27g)

バンドルクランク
バンドルクランク
新しいクランク
新しいクランク

モデル名重量
シマノ クランク Acera M391(最小ギアのみ)675g
BOLANY SEER 1.0648g

元の3枚歯のクランクは、最小ギアだけ取り外しが困難だったため残して左右の重さを計量している。新しいクランクは、36Tのギア付きで計量。そのため単純に重量の比較はできないが、その差は27g程度なのでギアを取り除いたクランク自体の重さの差はほとんど違いがないと言って良いだろう。

ブレーキレバーの交換(-113g)

古いブレーキシフトレバー
古いブレーキシフトレバー
ブレーキレバー シマノALIVIO
ブレーキレバー シマノALIVIO

モデル名重量
シマノ ブレーキシフトレバー ACERA201g
シマノブレーキレバー BL-T4000 ALIVIO88g

フロントギアのシングル化によりディレイラーは不要となり、同時にシフトレバーも必要なくなる。そのため、シンプルなブレーキレバーへと交換。ブレーキレバーはシマノのALIVIOを選んだ。

はじめ坂道は諦めるようなことを書いたが、フロントギアの数を小さいものにすればスピードは出せないが坂道は得意になるかもしれない。予定している経路によってフロントギアを事前に選んで取り替えておくという一手間も楽しそうだ。

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