メダカビオトープの水質検査をしてみた|Tetra testの使い方

メダカビオトープの水質検査をしてみた|Tetra testの使い方
メダカビオトープの水質検査をしてみた|Tetra testの使い方

メダカビオトープの水質をTetra testで検査してみました。少し前に、ビオトープ内でアオミドロが大発生してしまい、水質のチェックをやりたかったのです。今はアオミドロの発生は落ち着いてますが、一度水質チェックを行うことで、エサのやりすぎなどの指標になればと思いました。

ちなみに、 私のメダカビオトープ では、他にもミナミヌマエビとタニシが生息してます。

メダカビオトープの水質検査ですが、Tetra testではビオトープだけでなくアクアリウムや水槽の水質チェックもできます。

▼ 水質チェックの様子は動画でもご覧いただけます。

Tetra testの購入

ビオトープの水質検査ですが、最初はどの製品を選んで良いか分からなかったので、Amazonで評価の高い「Tetra test」を購入してみました。

Tetra testをAmazonで購入
Tetra testをAmazonで購入

中身はこんな感じで、説明書と淡水用の水質検査試験紙が25枚入ってます。

Tetra testの中身
Tetra testの中身

Tetra testでは、亜硝酸塩・硝酸塩・総硬度・炭酸塩硬度・pH・塩素の6つの項目を一度に測ることが可能です。ただし、アンモニアは測れません。アンモニアも測定したい方は別途でセラなどのテスターをご購入ください。

Tetra testを使って水質検査

使い方はとっても簡単でした。Tetra testの試験紙を一枚、そっと取り出します。濡れた手で触らないようにして下さいね。試験紙が反応してしまいますので。他の試験紙はすぐにフタをして、空気と反応しないように保管して下さい。

試験紙を1秒ほど、ビオトープの水の中へ浸かるようにします。

試験紙を1秒間、水に浸す
試験紙を1秒間、水に浸す

手で触らないように、軽く水を切って紙の上などに置きましょう。60秒後に、Tetra testのケースのカラー表と照らし合わせます。

水質調査の結果
水質調査の結果

今回の測定結果では、全ての項目で問題ありませんでした。もちろんアンモニアは測れていませんが、メダカやエビなど元気な状態ですので問題はなさそうです。

ビオトープ内の水の浄化と循環について

ビオトープ内の水の浄化と循環について、次の図を見ていただくと分かりやすいです。

%%{init:{'theme':'base'}}%% graph TB classDef class1 fill:#ffd3e0 classDef class2 fill:#e3ffe3 classDef warn fill:#ffbda1 A[エサ] --魚の排泄物,エサの残骸--> B[アンモニア]:::warn B --微生物による働き--> C[亜硝酸塩]:::warn C --別の微生物による働き--> D[硝酸塩] D --植物が吸収--> E[浄化]

まず、お魚に与えたエサは、お魚の排泄物やエサの残骸からアンモニアに変わります。そして、微生物の働きによってアンモニアが亜硝酸へ分解されます。さらに別の微生物の働きによって、亜硝酸が硝酸塩へと分解されます。硝酸塩になったところで、水草や藻類などの植物がそれを肥料として吸収し、水が浄化される流れになります。

中でも、アンモニアと亜硝酸はお魚などの生物にとって有害ですから、水槽内の生物の状態に異変が起きた時は、ここら辺をチェックすると問題解決の糸口にります。

硝酸塩(しょうさんえん)

メダカとオオカナダモの花
メダカとオオカナダモの花

硝酸塩(\(NO_3^-\))は、25mg/l以下が理想的になります。大きいようでしたら、部分的な換水(水換え)を行います。また、硝酸塩は植物が栄養として吸収しますから、水草を増したり、CO2を添加して水草の成長を促進させると改善されそうです。

アオミドロなどの苔が多く発生している場合は、この硝酸塩の濃度が高い状態にありそうです。つまりは、エサのやりすぎか、硝酸塩を吸収する他の植物が少ないと考えられます。

▼ 私のビオトープではオオカナダモがたくさん育ってますので、彼らが硝酸塩を吸収しているはずです。

亜硝酸塩(あしょうさんえん)

産卵床を探すメダカとオオカナダモ
産卵床を探すメダカとオオカナダモ

亜硝酸塩(\(NO_2^-\))は、0mg/lが理想的です。つまり基本的には、亜硝酸塩が検出されない状態です。先ほど説明した通り、亜硝酸塩はアンモニアと同様に生物にとって有毒であります。 亜硝酸塩が1mg/lを超えたら水換えをする必要があります。詳しくはTetra testの説明書をご確認ください。

亜硝酸塩の濃度が高くなる原因としましては、エサの与えすぎはもちろん、分解するバクテリアが少ないことが考えられます。ろ過ソイルなどでバクテリアの住処を作ってあげて、バクテリア自体を増やす工夫をされると良いです。

ちなみに 私のメダカビオトープ では、荒木田土と矢作砂を敷いてます。

総硬度(そうこうど)

タニシの群れ
タニシの群れ

総硬度(GH)は、カルシウム塩やマグネシウム塩の測定値になります。この値が高ければ硬水、低ければ軟水と呼ばれます。

炭酸塩硬度(たんさんえんこうど)

炭酸塩硬度(kH)は、炭酸塩の含有量によって決まります。炭酸塩硬度が低くなるほど、水は酸性になりやすくなり、炭酸塩硬度とpHの値は相互に依存する関係です。

pH(ペーハー)

水槽投入前の水合わせ、ミナミヌマエビ
水槽投入前の水合わせ、ミナミヌマエビ

pHは、水の酸性(<pH7)から中性(pH7)、そしてアルカリ性(>pH7)を判断する指標です。pHは水素イオンと水酸イオンの割合によって決まります。淡水魚の大部分はpH6.5〜8.5の範囲で生息しているそうです。

メダカの場合は、pH6.5〜7.5(弱酸性~弱アルカリ性)が適しているそうで、つまりはほぼ中性な水質に生息してます。メダカが暮らす田んぼの水はpH5.5〜6.5ですから、そのあたりを目安にすると良さそうです。 ただし、日本の雨は酸性雨なので野外ビオトープの場合は酸性に傾きやすいです。pHが低すぎる場合は、換水して中性を維持するようにしましょう。

購入してきたお魚を急にビオトープの水の中へ移してしまうと、pHが急激に変わることによるpHショックを起こして死んでしまう可能性があります。購入したばかりのお魚は、少しずつ水槽内の水を足して慣れさせてから、本番環境へ移し入れましょう(水槽投入時の水合わせ)。

塩素

塩素(\(Cl_2\))は、水道水に含まれているカルキ(次亜塩素酸カルシウム)によって発生します。我々人間にとっては水道水の殺菌のために必要ですし、人体への影響も少ない量に調整されてますが、体の小さなお魚や水草、バクテリアなどの生き物にとっては有害な成分です。

日本の水道水に含まれる塩素は、蛇口において残留塩素濃度0.1mg/L以上で管理することが水道法により定められてます。塩素濃度も地域や季節によって異なりますので、1mg/L以上含まれることもあります。

ビオトープの水はもちろんですが、換水作業でもカルキ抜きをした水を使うようにしましょう。

関連記事

 
最後までご覧いただきありがとうございます!

▼ 記事に関するご質問やお仕事のご相談は以下よりお願いいたします。
お問い合わせフォーム

関連記事