FET、オペアンプ、トランスを使ったDI(ダイレクトボックス)の製作 ハイブリッド型DI
FET、オペアンプ、トランスを使ったDI(ダイレクトボックス)を作ってみました!カントリーマンのDI「TYPE 85」の回路に刺激を受けて、入力段でハイインピーダンス信号をFETで受け止め、オペアンプでトランスをドライブしバランス信号を出力します。トランスだけのパッシブDIと、半導体を使ったアクティブDIの合いの子のような回路ですのでハイブリッド型として「TYPE 71 HYBRID DIRECT BOX」と名付けました。サンスイのトランスST-71を使用したからTYPE 71です(笑)
FET、オペアンプ、トランスを使ったダイレクトボックスの回路
FET、オペアンプ、トランスを使ったダイレクトボックスの回路を解説します。
トランス側から考えていくと分かりやすいです。600Ω:600ΩのST-71で、アンバランス信号をバランス信号へ変換します。600Ωはなかなか高負荷なので、トランスをドライブするオペアンプに5532を使うことにしました。しかし5532の入力インピーダンスはそれほど高くはありません。そこで前段にFETを挟んでピックアップのハイインピーダンス信号を受け取れるようにしてあげます。入力信号はR3、R4の合成抵抗値になりますから500kΩになります。R6、R7はオペアンプの保護のために入れてますが、この回路であれば無くても大丈夫かなと思われます。 5532はデュアルオペアンプなので、バイアス電位、つまり仮想GNDを作るために余った回路を使いました。
▼ ちょうどこの回路からトランスだけを除いたバッファー回路が参考になります。
TYPE 71 HYBRID DIRECT BOXの外観、ハウジング
摂津金属工業のモジュールケースを使って電子回路をハウジングしました。オレンジ色がとても可愛らしく、ギターアンプのORANGEを彷彿させます。アンプへ繋げるようにスルーアウト端子を付けました。また、グラウンドループによるノイズ対策としてグラウンドオープンのリフトスイッチを背面に取り付けてます。サイズは105×50×110mmで結構小ぶりで小さいです。机の上に置いても邪魔になりません。
TYPE 71 HYBRID DIRECT BOXの内部配線
ケース内に9V電池のバッテリーを内蔵させました。3Dプリンターでホルダーを作って基板を固定させてみました。モジュール基板は改良の余地があると思ったので、入れ替え可能にしやすくするためです。そのためXHコネクタで配線を繋いでます。
【動画】自作ダイレクトボックスの音質
この自作ダイレクトボックス「TYPE 71 HYBRID DIRECT BOX」を製作している様子を下記の動画でご覧いただけます。またベース演奏(スタインバーガー)を録音してみましたので、どんな音になるか気になる方はぜひご視聴ください、
▼ バージョン2の基板販売中です!
▼ トランスだけのパッシブDIも作りました!