ミニマルバッファー MIN BUF V1.0 【ハンドメイド】〜小型サイズの自作エフェクターペダル製作
小型サイズのミニマルバッファー「MIN BUF V1.0」を製作しました。TL072を使ったシンプルな回路により、ナチュラルでクリーンなバッファーエフェクターを実現しました。以下特徴になります。
サウンドの特徴
へたに味付けされない、非常にナチュラルなサウンドが得られるバッファーエフェクターです。つぶ立ちがよく一音一音はっきりと鳴ります。また、シンプルな回路構造のため非常に低ノイズです。ギターだけでなくベースにもご使用いただけます。
ケース/シャーシの寸法、重さ
アルミダイキャストのシャーシ外寸法は、約93mmx38mmx30mmです。HAMMOND1590A同等のものになります。このサイズならエフェクターボードの隙間に入れたり、邪魔にならずに済みます。
重さはたったの96g。小型で軽く、ポケットに入れても重さを感じさせないほど持ち運びやすい重量となりました。
アルミダイキャストは無塗装のものを使用。レーザープリンターで作成したラベルシールを貼って表面に印字しました。
裏はインシュレーターなどなく、ネジが完全に埋め込まれるのでフラットでボードに組み込みやすいです。
DCジャックとフォーンジャック
DCジャックはセンターマイナスの9V電源供給になります。バッテリーは内蔵できませんので、外部電源のみで動かす仕様となります。インプット、アウトプットジャックはNEUTRIK社の6.3mmフォーンジャックを使用しました。
バッファー回路について
デュアルオペアンプのNJM072Dを使用したボルテージフォロワーによるシンプルなバッファー回路です。NJM072Dは入力構造がJFETのため高入力インピーダンスです。またスルーレートが20V/usと高く、高域までよく伸びるきらびやかなサウンドが特徴です。ギターのバッファーエフェクターとして大変人気なオペアンプです。
今回のミニマルバッファーV1.0では、入力インピーダンスを高めにとって約1MΩ(R1とR2)になるように設計しました。また、出力インピーダンスは低くなりすぎないように、あえて680Ωの抵抗(R3)を信号と直列に挟みました。R4の抵抗と合成すると出力インピーダンスは約600Ωとなります。
カップリングコンデンサによるハイパスフィルタのカットオフ周波数は、入力側でfc=1.6Hz(1MΩ)、出力側でfc=5.6Hz(600Ω)です。可聴周波数領域へ影響しないよう、C1とC2の値に十分余裕を持たせました。
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内部回路と配線
線材はエフェクター製作で定番のBELDEN8503(AWG22)を使用しました。はんだは日本スペリア社のSN100Cを使用。鉛フリー、銀フリーで音質面とコストから選びました。通常の鉛フリーのはんだより流動性、ぬれ性、引け巣の抑制、銅食われ、安定した合金層の面で性能の優れた共晶はんだです。
シャーシとの接地は、ノイズ面で有利な一点アースを取りました。