PLAの積層痕をアクリル接着剤で消してみた〜マニキュア塗装するよ
熱溶解積層法(FDM)の3Dプリンタで印刷した造形物は、積層痕が残ってしまいますよね。ABSフィラメントでしたら、アセトン蒸しで簡単に積層痕をキレイにできます。でも、ABSって熱管理が難しく、印刷に失敗しやすいんですよね。
PLAフィラメントでも積層痕を消すことができないかと方法を探っていたところ、「アクリル接着剤」を使って積層痕を消せるかもという情報を入手しました。
そこでさっそく、やってみることにしました。
アクリル接着剤でPLA素材溶けるの?
溶けます。そもそもアクリル接着剤は、他の接着剤とちがってアクリルを溶かすことで(溶着)接着しています。アセトンでは溶けないPLAフィラメントも、アクリル接着剤では溶けました。
ちなみに、私はこちらのアクリル接着剤を使いました。
アクリル接着剤でなめらかにする
ABSで印刷した造形物をなめらかにする方法〜積層痕がキレイに消えますの記事と同様に、今回もまたBlenderでおなじみスザンヌさんにお仕事をしてもらいましょう。私は普段、Blenderを使って印刷物をモデリングしています。Blenderでモデリングすると楽しいですよ!
ビフォアー
こちらはPLAフィラメントで印刷したものです。ご覧のように、積層痕がバッチリついている状態です。
CrealityのEnder3 V2と、TINMORRYのフィラメントを使って印刷しました。プラットフォームは磁気ビルドプレートへアップグレードしています。
これをアクリル接着剤でなめらかにします。
アクリル接着剤でなめらかに
適当な筆を使って、表面をこするようにしてアクリル接着剤を塗り、積層痕をなだらかにします。やってみると、これがけっこう大変な作業でした。
アクリル接着剤は毒性があり危険ですので、くれぐれも換気などに気をつけてくださいね。
あまりキレイな仕上がりとは言えませんが、なんとか積層痕を消すことができました。
このままだとアレですので、塗装をしてあげましょう。今回は、100円ショップに売っているマニキュアを使って仕上げてみました。
マニキュアで塗装
マニキュアコーナでおじさんが一人で居ることに恥じらいを感じながらも、なんとか入手できました。^^;
マニキュアをキレイに塗るのって、なかなか難しいんですね。どうしても色ムラができてしまいます。ムラのせいか、スザンヌさんの肌が妙にリアルになってしまいましたw
頭が寒そうなので、毛をかぶせてあげます。
アフター
とりあえず、こんな感じで完成とします。塗りムラがひどいですが、これも味と思えば。笑
まとめ
アクリル接着剤でPLA素材の積層痕を消すことができました。しかし、作業としてはかなり大変ですし、アクリル接着剤も消費しますので決して安上がりではありませんでした。正直あまりオススメできない方法ですが、それでも試してみたい方はどうぞ。
アクリル接着剤以外の方法
▼ その後も良い方法を探していたところ、エポキシのような樹脂でコーティングしている動画を発見しました。
なるほどと思いながら、レジンやエポキシ樹脂で積層痕を埋めるのもありかもしれませんね。またそのうちに試したらブログで報告しますね。
私はCrealityのEnder3 V2を愛用しています。Ender3はシンプルな構成ゆえに、とても低価格で購入できます。とりあえず最小限の構成で3Dプリントを始めてみて、使っていくうちに必要なものをアップグレードしていく感じで改造を楽しめます^^
Ender3 V2のアップグレード部品として、現在はこれらの備品を備えています。