Re:AMP(リバースDI)【モジュラーエフェクタ制作】

Re:AMPの使い所
Re:AMPの使い所

ライン出力を、ギターのようなハイインピーダンスへ変換するRe:AMP(リバースDI)を作ってみた。逆ダイレクトボックス。ライン出力をギター出力に近い形にすることで、エフェクタがキレイにかかる。エフェクタの視聴比較やオーバーダビングなどに重宝される。

種類は少ないが、製品としてもREAMPとして立派に売られている。今回は、完全オリジナル自作回路でRe:AMPを作っていく。

Radial ラジアル リアンプ PRO RMP 【国内正規輸入品】
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録音済みのトラックをギターアンプやエフェクトペダルに送る。 そういった積極的なサウンド・メイキングはレス・ポール、 フィル・スペクター、スティーリー・ダンの時代から モダンロックバンドまで、トラックのサウンドを、 更に一歩進めるために密かに行われていました。 リアンピングによる音色の調整はギターのみならず、 ベース、キーボード、ドラムからヴォイスにまで有効で 一歩進んだトラックメイキングができます。

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Radial ラジアル リアンプ Reamp JCR 【国内正規輸入品】
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オリジナルのリアンプを生み出したジョン・クニバーティ氏によるリアンプがラジアルから登場。リアンプを使えば、録音済のトラックを再びギターやベース・アンプに送り再録音できます。 100%パッシブ回路でオリジナルと同じ回路、Made in the USAのカスタム・トランスを搭載しています。 XLRと1/4" TRS入力端子、出力レベルを装備。ハイパス/ローパス・フィルターとバイパスを切り替えられるフィルターも搭載しています。

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Re:AMPの制作

Re:AMP Schematic
Re:AMP Schematic

こちらが今回制作したRe:AMPの回路図。

身近なライン出力はパソコンやiPhone、ハンディレコーダーなので、ステレオ出力であるためLチャンネルのみを扱う。

トランスは、以前パッシブDIを作ったときに使ったサンスイのST-14を使用。

SANSUI インプットトランス ST-14
SANSUI インプットトランス ST-14

ラジオ他トランジスタ回路の工作用として不動のロングセラーを誇る橋本トランス(サンスイ)のSTトランスです。このST-14型は500kΩ:1kΩというかなり特殊な仕様です。 最近では高い巻き線比を生かしてガイガーカウンター用の高圧電源用に使われる例もあるようですがもともとは低圧・小信号用です。 【仕様】 ・インピーダンス・一次:500KΩ・インピーダンス・二次:1KΩ・直流抵抗・一次:6.2KΩ・直流抵抗・二次:32Ω・巻数比:22.4:1・端子形状:リード・質量:13g・備考:

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このパッシブDIの入力と出力を逆にすればREAMPが作れると思ったが、それだけだと都合が悪いことが起きる。インピーダンスの変換はできても、出力の信号レベルが大きすぎてしまうのだ。

ST-14は、1kΩ:500kΩで、つまり巻数比は1:22.4である。だから、入力した信号は22倍もの大きさになって返ってくる。

信号が大きすぎてエフェクタでクリップされる
信号が大きすぎてエフェクタでクリップされる

実際測定したところ、入力した1Vppの信号が15Vppほどになって返ってきた。15Vppは30Vの振れ幅であり、通常のエフェクタ電圧9Vを余裕で超えている。 これでは、エフェクタがキレイにかかるどころではない。

出力を下げるには、トランスの出力側にボリュームをつけて減衰させる方法が考えられる。しかし、それだとボリュームの位置によって出力インピーダンスが変わってしまう。出力側のインピーダンスは500kΩに固定したい。

Re:AMP(リバースDI)【モジュラーエフェクタ制作】
Re:AMP(リバースDI)【モジュラーエフェクタ制作】

そこで、入力側にアッテネータをつけてライン信号を減衰させることにした。

このRe:AMPは、ハンディレコーダーやiPhoneなどの民生機のライン出力を想定している。民生機のライン出力は大きくても1Vpp以内である。ギターの生音は、強く引くと500mVpp以上出ることを考えれば、トランスによる電圧の増幅はあまり必要ない。ライン出力する民生機にはボリュームコントロールが付いてるだろうから、少しぐらいの音量なら調整可能なはず。

そういうわけで、T型アッテネータを使ってあらかじめラインの信号レベルを調整している。T型アッテネータは、入力と出力インピーダンスを変えずに音量を減衰できる特徴がある。

ここでは、インピーダンスを1kΩに設定、減衰量は-19dB(約1/9)とした。回路図の800Ωと220Ωの抵抗がそれ。800Ωは330Ωと470Ωを直列にして作った。

また、Re:AMPをモジュラー化するにあたって原音と比較しやすいようスルースイッチを設けた。

実際にギターの生音を録音し、ライン直とRe:AMPを通した出力でエフェクターのかかり具合を比較してみが、とくに歪み系エフェクターだと違いがわかりやすかった。ライン出力を直接エフェクターに繋ぐと、なんだか音色が暗く、少し重たい印象になってしまう。しかし、このRe:AMPを通した後だと臨場感やリアル感が増す。

エフェクター製作にオススメの書籍

最後にエフェクターの電子工作でオススメな書籍を紹介しておく。どちらの書籍も大塚明先生が書いたもので大変良書だ。しかし、残念ながら現在廃盤になっている。品切れまたは高価格になっているので、もし安く手に入るようなら買って損はないだろう。

  • 専門的知識がない方でも、文章が読みやすくおもしろい
  • エレキギターとエフェクターの歴史に詳しくなれる
  • 疑問だった電子部品の役割がわかってスッキリする
サウンド・クリエーターのためのエフェクタ製作講座
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サウンド・クリエイターのための電気実用講座
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また、こちらは別の方が書いた本だが写真や図が多く、初心者の方でも安心して自作エフェクターが作れると思う。実際に製作する時の、ちょっとした工夫もたくさん詰まっているので大変参考になった。

ド素人のためのオリジナル・エフェクター製作【増補改訂版】 (シンコー・ミュージックMOOK)
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