Ender3 V2 ホットエンドの交換|サーミスタ・PTCヒータ
はじめに
Ender3 V2のファームウェアをアップデートしたあたりでしょうか。いつの間にか造形物が波打つと言いますか、ズレるようになりました。また、ところどころ団子ができてしまいまともに造形できなくなりました(現在はEnder-3 V2Marlin2.0.6.1V1.0.4HW_4.2.2_20210803を使用)。
キューブでテストしてみると、毎回違うところでズレてしまいます。とくにX軸に問題あるようでZ軸とY軸は比較的マシです。ステッピングモータの脱調のような気もします。ネットで調べていろいろな対処法を試しました。ベルトを締め直したり、スライサーの設定を見直したりと。しかしどれも問題の解決には至りませんでした。
ホットエンドからフィラメントが漏れ出る
その後ふとホットエンドのファンカバーを外して覗いてみると、なんとフィラメントが大量に漏れ出していました。
漏れ出たフィラメントを熱を加えて何とか除去し、再びプリントを試したところ、造形物が波打つことがなくなりました。しかし、しばらくすると運用するとまたフィラメントが漏れ出して、ホットエンド周りに張り付いてしまいました。機械的に微妙な隙間ができてしまっているのか、フィラメントが漏れ出てしまう詳しい原因は分かりません。
そこで、サーミスタやPTCヒーターも含むホットエンドパーツを交換してみることにしました。
Ender3 V2 ホットエンド交換パーツ
こちらのEnder 3 V2のホットエンドキットを購入しました。Creality社のものなのかどうかは分かりませんが、問題なく交換できました。
PTCヒータやサーミスタも付属されていてお買い得なお値段でした。先端のノズルやシリコンガードも予備がついてますので安心です。
ホットエンドの交換の様子
ここからはざっくりとではありますが、ホットエンドを交換した時の様子をご紹介します。
ホットエンドの取り外し
ホットエンドを丸ごと交換するのでここまで解体しなくても良いのですが、一応参考のために残しておきます。
PTCヒータ、サーミスタはホットエンドのアルミベースから取り外し可能です。
ホットエンドの金属部分はさらに細かく分解できます。ですが、フィラメントが漏れ出てしまった場合は、解体は容易ではありません。バーナーを当てて一度フィラメントを柔らかくしてから、ネジを回したりして解体する必要がありました。
基板の配線
さて、ホットエンドから本体の基板へ配線されるサーミスタとPTCヒーターの配線は、次の写真の通りでした。基板のバージョンはV4.2.2です。
この配線を差し替えて、購入したホットエンドキットに交換します。幸いサーミスタもPTCヒーターも極性はありませんし、基板にはんだ付けされてませんでしたので交換は簡単でした。
網組みチューブに通す
一番頭を悩ませた部分は、配線を網組みチューブに通すことでした。写真のように竹串をサポーターとして配線の先頭をテープでまとめ、網組みチューブに何とか通しました。
ホットエンドの交換完了
配線が済んだら、あとはネジ締めしてホットエンドを元に戻すだけです。
印刷テスト
その後、キューブを使って印刷テストしましたがバッチリでした。フィラメントの押し出しがスムーズになることで、キレイに印刷できるようになりました。