KiCad 6 でガーバーデータを書き出す方法【macOS編】
この記事は、macOSで動かすKiCad バージョン6.x系でガーバーデータを出力する方法を解説する忘備録的なメモになります。ガーバーデータを書き出せるようになると、PCB製造工場へデータを送くれるようになります。 ここではフットプリントの作成までできているものとして、ガーバーデータの書き出し方法を説明していきます。また、PCの言語設定は英語にしてますので、KiCadのメニュー表記も英語になってますのでご了承ください。
ドリル/配置ファイルの原点の設定
フットプリントエディターを開き、メニューから「Place」→「Drill/Place File Origin」を選択します。
ドリルの原点を基板のエッジ左下に配置します。
ハンダマスクのクリアランスの設定
メニューより、「File」→「Board Setup...」を選択します。
ダイアログの左側の項目から「Solder Mask/Paste」を選択し、「Solder mask clearance:」と「Solder mask minimum web width:」をそれぞれ0.1mm に設定します。
ガーバーデータの出力
メニューより、「File」→「Fabrication Outputs」→「Gerbers ( gbr)...」を選択します。
シンプルな一層基板の設定例です。各項目を以下のように設定しました。
Gerberディレクトリを作成し、「Output directory:」に設定します。「B.Cu」は裏面の配線、「F.Silkscreen」は表面の文字印字、「Edge.Cuts」は基板を指定サイズにカットする指示です。ここではレジストなしで製造しますが、レジストが必要であればチェックを入れてください。
以上で「Plot」ボタンを押してガーバーデータを出力します。
ドリルファイルの出力
さらに、ドリルファイルの出力を行います。先ほどのダイアログの「Generate Drill Files...」ボタンをクリックします。
表示されたダイアログを下図のように設定します。
その後「Generate Drill File」「Generate Map File」「Generate Report File...」をそれぞれ実行します。
以上でgerberディレクトリに発注用のデータが揃いました。
ガーバービューアで確認
KiCadに付属しているガーバービューアで、先ほど出力したデータ群をチェックできます。 KiCadのプロジェクト画面に戻り、Gerber Viewerを開きます。メニューから、「File」→「Open Gerber Plot File(s)...」を選択し、出力したガーバーデータを選択します。下図はシルク印刷とドリルデータを表示しているところです。
ちなみにPCB製作サービスは PCBWay を利用してます。下の記事で PCBWay で基板を発注するやり方を詳しく解説してます。