リレーモジュールとESP32で電源のオンオフ制御

リレーモジュールとESP32で電源のオンオフ制御

この記事ではリレーモジュールとESP32で、電源のオンオフ制御をする方法を学びます。リレーモジュールが扱えるようになると、家電製品のようなAC100V電源のオンオフが可能になります。ESP32を使えば、スマートプラグのような家電製品のIoT化も可能です(ただしヒーターやコタツなどの電熱器は、火災の危険があるので繋ぐのはNGです)。

つかうもの

この記事でつかうものをご紹介いたします。

リレーモジュール

5個セットで格安なこちらのリレーモジュールを使いました。

リレーモジュールのスペック・仕様

項目
制御信号 TTL
トリガー電流 5mA
動作電圧 5V
最大負荷 AC 250V/10A、DC30V/10A
最大スイッチ電圧 250VAC、30V
トリガー電圧 0-1.5V(Low)または 3-5V(High)

ArduinoやESP32、Raspberry Piなどでこのリレーモジュールをつかう場合は、トリガー電圧は3.3V〜5VになりますのでジャンパピンをH側にセットしておきます。

ESP32

WayinTopさんから販売されているESP32を使用しました。技適マークも刻印されていますので、安心して国内で使えます。GPIOの役割図は 商品ページ に詳しく掲載されていますのでご参考ください。

▼ WiFiやBluetooth接続が必要なければ、他のArduinoでも構いません。こちらの記事で色々な種類のArduinoをご紹介していますので、ご参考になさってみてください。

その他

また、ブレッドボードやジャンプワイヤもあると便利です。

リレーモジュールの使い方

ラズパイとリレーモジュールの記事でリレーモジュールの使い方を詳しく解説していますので、ここではサラッと触れておきます。

リレーモジュールには普通、下図のように6つの端子があります。


それぞれの役割は次の通りです。

端子 意味 説明
COM コモン 共通の端子
NO ノーマリーオープン リレーコイルに電流が流れていない時にCOMとの間が開いている
NC ノーマリークローズ リレーコイルに電流が流れていない時にCOMとの間が閉じている
IN トリガー Highの入力信号を与えればリレーコイルが動作する
DC- リレーコイルの電源 GND
DC+ リレーコイルの電源 5V

上図の左側に制御したい機器をつなぎます。右側にはリレーコイル用の5V電源をつないで、マイコンボードのGPIOピンでIN端子を制御します。上図では、制御信号をSW(スイッチ)として表現しています。

リレーコイルを通電させた時の消費電流を測定してみると、5Vで70mA程度でした。

ESP32とリレーモジュールの配線

実際にESP32とリレーモジュールを配線してみた方が分かりやすいでしょう。リレーモジュールの使い方があいまいな方は、いきなり家電などのAC100Vを接続しないようにしてください。配線間違いを起こして機材が壊れる可能性がありますし、危険です。

ここではLEDを使って、ESP32内蔵の5V電源で動かしてみることにします。

ESP32とリレーモジュールの配線図
ESP32とリレーモジュールの配線図

「ウインカー風Lチカ」するプログラム(ソースコード)

次のソースコードは、一定間隔でリレーモジュールをオンオフするだけのシンプルなプログラムです。

/**
 * @date 2022-11-24
 * @author Toshihiko Arai
 * @copyright https://101010.fun
 * @brief ESP32とリレーモジュールを使って、ウインカー風にLチカするプログラム
*/
#include <Arduino.h>

/**
 * @brief Relay  <-->  ESP32  の配線
 *        DC+    <-->  5V
 *        DC-    <-->  GND
 *        IN     <-->  GPIO14
 *        COM    <-->  330Ω--LED--5V
 *        NO     <-->  GND
*/
#define TRG_PIN 14

void setup() {
    Serial.begin(115200);
    pinMode(TRG_PIN, OUTPUT);
}

void loop() {
    digitalWrite(TRG_PIN, HIGH);
    delay(350);
    digitalWrite(TRG_PIN, LOW);
    delay(350);
}

実際にESP32とリレーモジュールを配線して、上記のプログラムを実行した様子を動画でツイートしましたのでご覧ください。

リレーのオンオフされる音が、ウインカーにそっくりなんですよね。実際に、昔のウインカーはリレーで動かしていたため、あのような音になっていたそうです。今では電子制御らしく、わざわざスピーカーでウインカー音を鳴らしているのだとか。それにしてもウインカーの音ってなぜか心地よいですよね^^

リレーモジュールの応用として、電磁弁をオンオフして水道の止水制御をやってみました!興味ある方はこちらの記事もご参考ください。

記事に関するご質問などがあれば、お問い合わせ までご連絡ください。
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