ソフトリミッター回路を使って三角波から正弦波を作ってみた

今回は、三角波から正弦波を作る回路をご紹介。

ここ最近、正弦波の形を保ちながら可変できる回路を探し続けてきたがいまいち良いのが見つからない。もちろん周波数が固定された正弦波を作るのなら簡単。

今までに試してきた正弦波発振器

そこで、三角波から正弦波を作ってみることにした。今回紹介する回路は、オペアンプによるソフトリミッター回路を使ったものとなっている。

他にもこちらの記事に載っている方法で、三角波から正弦波を作れるよなので参考に。

しかし私が試したところでは、上手くできなかった。定数が悪いのかなんなのか。

ソフトリミッター回路

Triangle to Sine shaper shematic
Triangle to Sine shaper shematic

さて、こちらが三角波から正弦波を作り出す回路である。

前段のオペアンプがソフトリミッター回路になっている。オペアンプの教科書で、よく見かける回路だ。

入力信号が、R1とR2またはR3とR4で分圧された電位より出力電位が超えることでそれぞれのダイオードがオンになる(ただし、実際はダイオードの順方向電圧もプラスされる)。ダイオードがオンになると、今度はR2またはR4がフィードバック抵抗となり、Adjuster抵抗の100kΩと並列合成になって増幅率が下がるという仕組み。

この回路の場合だと、R2とR3の電圧幅が約200mVなので、それとダイオードの順方向電圧0.6Vを足して、約800mVあたりでリミッターがかかる設計になっている。

R1・R2(R3・R4)の比を変えることで、リミッターをかける基準電圧が変わるわけだ。ということは、反転増幅回路の増幅率を変えることでも基準電圧を変えることができる筈だ。そういうわけで、リミッター調整用の抵抗100kΩの可変抵抗をつけることにした。この抵抗の調節によって、正弦波に近づけるように歪みを少なく調整する。

元の三角波と出力の正弦波の比較
元の三角波と出力の正弦波の比較

オシロスコープで観察した波形をみて貰えば分かる通り、それなりに正弦波っぽい形になっている。計算通りに、800mVあたりでリミッターがかかっている様子。しかし、これは三角波が約1Vppだから言えること。もし、もっと大きな信号だったり小さな信号の場合は、リミッターをかける電圧を調整しなければならないので注意しよう。

実際に三角波を入力して、出力の波形をみたり、音を聞きながらなるべく単純な音になるようにAdjusterで調整した。この方法だとどうしても正確な正弦波は作れないが、LFOなどの用途で使う分には十分であろうからこれで良しとする。

ちなみに、三角波発生器はこちらの記事で作ったものを使用した。よかったら参考に。

ところで、ソフトリミッター回路のR2とR3を0Ωにしたらどうなるだろうか?残ったR1とR4は電源を等分しているだけなので、それも取り外してしまおう。そうすると、実はエフェクターのオーバードライブ回路になる。なんと、オーバードライブ回路はソフトリミッターの仲間だったのだ!

オーバードライブで三角波をクリップして正弦波を作った
オーバードライブで三角波をクリップして正弦波を作った

現に、三角波をオーバードライブ回路に入れて正弦波を作ってみた。リミッター回路の波形と変わりなく作ることができる。ただし、オーバードライブ回路の場合は、三角波の入力信号を小さめにしないと良い感じにならない。その点、リミッター回路ならば入力信号の大きさに合わせてリミットをかけられるので設計しやすい。

反転x反転で正転

さて、先ほどのリミッター回路は反転増幅なので出力が入力に対して反転して現れる。それだと、都合が悪いことも起きるだろうから、もう一度反転増幅回路を入れて正転にしているのが後段のオペアンプだ。

また、47kΩと100kΩで約2倍に増幅している。これは、三角波をクリップすると出力が小さくなるので、それを元の信号の大きさに調整するため。聴覚上も、入力の三角波と出力の正弦波は同じ音量に聴こえるになった。

モジュール化

Triangle to Sine shaper module
Triangle to Sine shaper module

今回の回路もモジュール化。そのうち、矩形波・三角波発生器とドッキングさせたい。

入力と出力に、100uFという大きなカップリングコンデンサを使ったが、これはLFOなどの超低周波の入力も想定しているためである。DCの信号もあるかもしれないから、無極性のコンデンサを使用した。

しかし、100uFが大きすぎるためか、電源オンにしてから安定した正弦波になるまで少し時間がかかる。なので、ここら辺は用途に合わせて変えてもらいたい。

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