ゲルマニウムAMラジオの制作


その1 (2019-06-02)


ここ1週間、AMラジオ制作に入れ込んでいる。

発端は下記URLのオシレーターアプリを作っていたときにAM変調(トレモロ)が簡単だったので、そのノリでAMラジオもサクッと作ってみたいと思った訳だ。



が、そう甘くはなかった!アナログ回路というのは、不具合原因のパラメータが多すぎる!

それでも一つ一つしらみつぶしをしていけば私でもキットできるはず!自分で自分を慰め励まし、もう少しだけAMラジオ制作に没頭してみることにしよう。

無電源で動くゲルマニウムラジオの同調回路を試している。10年前にも作ったことがあるのだが、その時はクリスタルイヤホンで辛うじて一局だけ拾えたのを記憶している。アンテナは1mほどのループアンテナだったはずだ。何回巻きかは覚えていないが。つまりそれほど無電源ラジオは甘くはないということだ。

別に無電源ラジオにこだわっている訳でもなかったので早々、微弱電流のゲルマニウムラジオをクリスタルイヤホンでデバッグするには不可能だと判断し、 プリアンプ -> オーディオアンプ -> スピーカー 、の流れで動作確認することにした。

プリアンプは前々回あたりで作った4558の40dB増幅回路がとても助かっている。

さて、簡単な同調回路でもNHK第一から文化放送あたりまでは網羅できた。が、実用レベルには程遠い感じ。文化放送だけ感度がでかい。他の放送局は、辛うじて音声は拾えている程度。文化放送の周波数に近いTBSを受信しようとしても混信してしまう。アンテナの向きを変えても他の基地局の受信は今のシステムだと難しかった。この問題はスーパーヘテロダイン方式が解決してくれるのかな?アンテナ製作中なので、もうすこし今のシステムで頑張りたい。

ところで、AM電波塔の位置を調べる限り私の住む赤羽はとても恵まれていることがわかった。埼玉に建っているAM電波塔からちょうど中心位置にいるような感じだ。AMラジオで遊ばなきゃ何で遊ぶの?



ちなみにAFNは横田基地から英語でバリバリ流れるUS向けの放送局である。

放送局(東京) 周波数(kH)
NHK 第1 594
NHK 第2 693
AFN 810
TBSラジオ 954
文化放送 1134
ニッポン放送 1242



その2 (2019-06-03)






ループアンテナとバリコンを並列につないだ同調回路。ようやくAMラジオの全ての帯域を受信できた。教科書通りに繋げばなんてことなかった。

それにしてもループアンテナは計算通りにいかないのね。1辺の長さが0.66メートルでバリコン260pFとかだと20回巻きになる予定だったがうまくいかなかった。バリコンを最小限にしてNHK第一を受信。つまりはバリコン容量を増やす方向で回してもこれ以上なにも受信できないのだ。だってNHKより低い周波数帯域が存在しないのだから。

これらから分かったことは、アンテナ自体がコンデンサを持ってしまっているということだ。寄生容量とか浮遊容量というらしい。ケチって細いケーブルを使ったからだろうか?20巻きのアンテナを測定すると570pF、13Ωを持っている。アンテナを10回巻きほどに減少させたら、手元のバリコンでも全ての放送局をカバーできるようになった。

今回のシステムはアンテナのインダクタンスを利用した同調である。巻き数を減らせばインタクタンスも減り、コンデンサ側の容量をでかくしなければならない。しかしこれはQの特性が悪くなるようだ。つまり混信しやすいらしい。10回巻でもほとんど混信せず驚くほど立派なラジオになっているので大満足なのだが、アンテナのインダクタンスも減ってしまう事による弊害は頭に入れておいた方が良さそうだ。


さて、寄生容量というやつ。前回のギターピックアップにおけるシールドのコンデンサ化の話もまさに寄生容量と言うやつだ。そもそもコンデンサなんてものは簡単に数百pFなんてものは作り出せてしまう。下の写真はアルミ箔とアルミ箔の間をラップで挟んですり合わせてコンデンサを作り出している。自作バリアブルコンデンサを実演しているところだ。数百ピコならこの程度で作れてしまうということ。







その3 (2019-06-04)



ループアンテナ、バージョン0.5.0

サイレントベースのスタンドが、まさかの重い十字架を背負ってしまった。
音楽より電磁気学がどうしても好きらしい。




浮遊容量を軽減するための隙間矯正になんと、滑り止めゴムを利用した。ホームセンターで発見した時にこれは使えると大変興奮した。しかし、なかなか綺麗にアンテナは張れないものだな。



それでもこのアンテナは過去の5作品の中で一番性能が良いのではないだろうか。18回巻きのループアンテナ。経験により理論値より若干巻き数は少なめにしている。



オヤイデで購入した1mmφの銅線。店員さんと相談しながら、23Ω/kmの性能とコスパの面でこれに決定した。1kgで購入することになったが、一体何メートルあるのか?。三千円代の高価な代物だ。50メートル利用してループアンテナを作った。抵抗値を測ると1.5オーム、浮遊容量は100pF以下。テスターの精度もあるのであまり当てにならないが。アンテナの浮遊容量をもっと小さくできるのだろうか?少なくともビニール線よりは圧倒的に抵抗値が低いので、電力ロスは少ないと言えるだろう。