コルピッツ発振器の製作

今回は、コイルとコンデンサを使ったコルピッツ発振器を紹介する。

エフェクターなどの低周波回路でコイルを使うとすると、コイルの大きさがデカくなってしまいなかなか出番がないが、高周波回路ではコイルが大活躍できる。今回は可聴音域以上の100kHzあたりで発振するオシレータを作ってみた。

Op-amp Colpitts Oscillator Schematic
Op-amp Colpitts Oscillator Schematic

こちらが今回オペアンプで作ったコルピッツ発振回路である。

9Vの単一電源で動作させる想定。バイアス電位は、電源を抵抗分割で作った4.5Vに繋ぐ。

回路図から分かる通り、反転増幅回路となっている。R2をR1より大きくすることで、増幅率が1以上となり発振する。増幅率をわざと大きくすれば矩形波を作ることも可能。

キレイな正弦波になるように、R3を調節して100Ωと決めた。R3を0Ωにすると、消費電流が2mAも上がり、オペアンプに負荷がかかっている様子。逆に大きくしすぎると発振しない。ここら辺はLCの値や使うオペアンプによっても変わってくるため、実験しながら決めた方が良いだろう。10Ω単位で波形の歪みが大きく変わるので要注意だ。

また、確実に発振させるためには、C2はC1より大きくした方が良いようだ。LとCの大きさの組み合わせによっては発振しなかったりするのでとにかく試行錯誤するしかない。

今回は、何かの部品取りで残っていた68μHのコイルを基準にし、100kHz〜200kHz以内の発振に収めたかったためこのような定数となった。

回路図内の抵抗によっても周波数が変動するため、精密な周波数の計算は難しいが、おおよそ次の式から導き出せるようである。

$$f=\frac{1}{2π\sqrt{LC}} \tag{1}$$

ただし、CはC1とC2の直列合成値である。

$$C=\frac{C_1C_2}{C_1+C_2} \tag{2}$$

回路図の定数を上式に当てはめて計算すると、理論上の周波数は139kHzとなった。

約130kHz、500mVppの出力波形
約130kHz、500mVppの出力波形

オシロスコープで観察した出力波形を見てもらうと分かる通り、約130kHzの500mVppで発振している。歪みはあるが、まあまあの正弦波だ。周波数や振幅を考慮しながら、歪みの少ないキレイな正弦波を作るのはなかなか難しかった。

BJT Colpitts Oscillator Schematic
BJT Colpitts Oscillator Schematic

トランジスタバージョンのコルピッツ発振回路も作ってみた。こちらは410kHzの約1Vppで発振する。オペアンプより部品数は多くなるが、発振しやすく作りやすかった。オペアンプに比べて消費電流を少なくできるのもトランジスタ回路のメリットだ。

この回路の発振周波数もオペアンプ版と同様に、式1と式2を使って計算できる。

コルピッツ発振器をモジュール化
コルピッツ発振器をモジュール化

今回もブレッドボードで使いやすいようにモジュール化してみた。このような超高音域の発振器があると、作った回路の性能測定などに何かと便利である。

数百μHのコイルなら簡単に作れるので、自作コイルで発振させてみるのも面白いかもしれない。

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